和名 ユウシュンラン 祐舜蘭 植物学者工藤祐舜を記念したもの。
学名 Cephalanthera subaphylla Miyabe & Kudo
ギンラン の変種とする説もあるが、両者はいくつかの点で 明確な違い がある。
分布 北海道、本州、四国、九州、伊豆諸島。外国では、朝鮮半島南部。
生態と形態 亜寒帯〜暖温帯の落葉広葉樹林に生える。
 花期の高さは5〜15cmとなる。
 1枚の普通葉を付けるが、苞葉の一つが大きいので、葉っぱが2枚あるように見える。 葉は大部分が鞘状で、長さ3cm幅1〜1.5cmと小さく、薄い緑色で、膜質である。
 花は1〜5(まれに6)個、白色で、上向きに半開きとなる。唇弁に橙色の隆起線がある。
 ... ▼ もっとみる  ユウシュンランは、地中で菌に寄生して十分な養分を蓄えた後に、地上に茎を伸ばす。 だから、花期に見られる株はすべて蕾を付けていてる。
 逆に言えば、地上に茎葉を伸ばしても、そのために消費する養分を光合成で回収できない、という証拠だ。 葉緑素は持っていても、葉は退化しており、菌に依存する度合いが非常に強い、と考えられる。

花期 4〜6月

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編カラー版 野生ラン(家の光協会出版)


2009/4/9

ユウシュンランは、小さくてもすべての株が花を咲かす。 言い換えると、花を咲かせる力を貯めるまでは、地上に現れない。 葉も貧弱で、1枚か2枚だけである。ギンランよりさらに菌への依存度が高い。

2009/4/18 2005/4/23 2005/4/27

花は上向きに、向き合うように咲く。そして良く開く。
ギンランは横向きになり、ほとんど開かないので、両者は対照的である。

2005/4/27 2005/4/27 2007/4/15 2009/8/8

果実期。ユウシュンランが果実をつけるのは珍しい。 この時期には葉は膜質ではなく、ギンランと同じようになっている。


 

ユウシュンランはギンランの変種でいいの?

 ユウシュンランは、1932年に、宮部金吾・工藤祐舜両氏によって、新種 Cephalanthera subaphylla として発表されています。
 ところがその後、ギンラン C. erectaの変種 C. erecta var. subaphylla Ohwii (大井次三郎 1953) とする説がでて、 ギンラン(左)とユウシュンラン(右) ギンラン(左)とユウシュンラン(右) 現在の大勢はこの学名を採用しているように見えます。
 どうして変種とされたか、また、どうしてこの説が広く受け入れられているのか、どうも合点がいきません。 しかも、身近にギンランとユウシュンランとを見比べることのできる、日本人によってです。

 ここで、撮りだめした写真と手許の図鑑(脚注*)をもとに両方を比較して、その相違点を挙げてみました。
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