和名 シュンラン 春蘭 四国のランでは、春一番早く咲くのが本種である。
ホクロ 黒子、ジジババ 爺婆などの呼び名もある。
学名 Cymbidium goeringii (Rchb.f.) Rchb.f
分布 北海道、本州、四国、九州、琉球列島、伊豆諸島。外国では、ヒマラヤ西部〜中国、台湾、朝鮮半島。
生態と形態 暖温帯の落葉広葉樹林の、やや明るく、乾燥した林床や林縁に生える。 カンランと自生地が重なるが、シュンランのほうが耐寒性があり、奥山まで分布する。
新旧の球茎が地表に連なって、肉質の太い根を多数地中に伸ばし、角質で線形の葉を3〜5枚つける。
花茎は球茎の基部から出て、立ち上がり10〜25cmとなり、1個(まれに2個)の花をつける。
花期 3〜4月

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編カラー版 野生ラン(家の光協会出版)


2007/3/23

早春の里山でシュンランが咲いていた。

一株から数本の花茎を出しても、一つの花茎には一つの花をつける。


2008/4/6 2005/11/27

果実

2007/3/19

果実(タネを飛ばした後)と蕾

2007/3/4


2012/4/23

まれに、1本の花茎に2つの花を咲かすことがある。「1茎2花」と呼ばれる。

シュンランとカンラン 葉の違いは?

 カンランは花が咲いておれば、シュンランとの区別に悩むことはありません。 シュンランの葉脈は白く透けて見える。シュンランの葉脈は白く透けて見える。 カンランは秋ごろ、細長い花茎を伸ばして少なくても3個、多ければ10個を超える花をつけます。
 これにたいしてシュンランは春、太く短い花茎に花を1個だけつけます。たまに2個をつけるものもあるようですが、これは例外です。
 しかし、花をつけたカンランに出会うことは望めません。私は30年ほど昔いい香りのもとを探して見事な花をつけて株を目にしましたが、後にも先にもこれっきりです。  シュンランはそんなに珍しいものではありませんが、充実した株でも花を咲かせないことがあります。ある程度の日照がある方が花つきが良いようです。

 花がないときでも、シュンランとカンランとを見分ける方法はあります。 左はカンラン、右はシュンラン。 シュンランの葉は鋸歯(ギザギザ)が目立つ左はカンラン、右はシュンラン
シュンランの葉は鋸歯(ギザギザ)が目立つ。

 1つのポイントは、葉の縁のギザギザ(鋸歯)のあるなしです。シュンランには肉眼でもわかるほどの、はっきりとした鋸歯があります。指で軽くしごくとザラザラした感じがあります。 カンランにはこのようなはっきりした鋸歯はありません。触ってもザラザラ感はありません。ただし、先端部分には多少の鋸歯はあります。
 2つめのポイントは、シュンランは葉脈が白く透けて見えます。とくに逆光だとはっきりします。カンランの葉は肉厚なのか、このようなことはありません。

 じつは、ホームページに載せてあるカンランの株も花を見たわけではありません。写真を撮ってから1月ほど後には、もうなくなっていました。
 もしカンランの栽培をお望みでしたら、秋の展示会で花が咲いた一鉢を購入されるのが良いでしょう。一昔前なら50万円を超すような名品が1万円もあれば手に入るそうです。 山で採った株に5年後に花を咲かせたとしても、タダのものでしょう。山で咲いてこそ宝物です。

2010/7/10

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