和名 ムギラン 麦蘭 
球茎(バルブ)を麦粒にたとえた。
学名 Bulbophyllum inconspicuum Maxim.
種小名 inconspicuum は「目立たない」という意味で、花が葉に隠れるように咲くことを表現している。
分布 本州(宮城県以南)、四国、九州、琉球列島、伊豆諸島。外国では、朝鮮半島南部。
生態と形態 暖温帯の常緑広葉樹や岩に着生する。
茎は細い線状で長く這い、まばらに卵形の球茎をつけ、その頂に1枚の葉をつける。 葉は長楕円形で肉厚、革質。
短い花茎が球茎の基部からでて、白緑〜淡黄色の小さな花を1〜3個つける。
花期 5〜6月

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編、 カラー版 野生ラン(家の光協会出版)


2007/5/23

 近くの里山を歩いていても、ムギランに出会うことは良くある。まるでコケが木を覆っているように見える。

2008/6/6

 細い根茎が樹表を這い、それに卵形の球茎がつき、その頂部から肉厚で楕円形が葉が一枚出ている。


2009/6/2

 花茎は球茎の基部からでて、1〜3個の、小さな花を咲かす。


 米粒ほどの小さな花であるが、拡大してみると
ラン科の特徴を備えていることが良く判る。


2014/2/3

 日当たりの良い岩に付いていた。この花は乾燥に強いようである。

 4個の果実が見える。そばに葉を落とした球茎があるが、形も大きさも良く似ている。

2つのタイプ --- 円葉と長葉 ---

左=長葉タイプ、右=円葉タイプ 左=長葉タイプ、右=円葉タイプ  ムギランは四国ではごくポピュラーな種で、近くの山でも良く見かけるが、 このごろ、2つのタイプがあるのではないか、と気になりだした。
 1つは、葉が長楕円形のものである。線形といっても良いものまである。
 2つめは、葉が円く、卵形のものである。真円に近いものもある。
 前者を長葉タイプ、後者を円葉タイプと呼ぶことにしよう。

 上段の2枚の写真は、近くの山で撮ったものだ、立木の幹を覆いつくすように着生していた。 中段は、数年前、山道に落ちていたものを拾ってきて、庭木にくっ付けたものだ。 下段は、それをバラして、標本にしたものである。

 特に、下段の標本で見比べると、長葉タイプと円葉タイプの特徴が判る。 長さは、長葉タイプが2倍以上あるが、幅は、同じか、やや円葉タイプの方が広い。

 葉だけでなく、バルブ(偽鱗茎)にも違いがあるようだ。 長葉タイプのは、長く、ラグビーのボールのようだし、 円葉タイプのは、短く、サッカーのボールのようだ。

2017/8/11

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