和名 キバナウスキムヨウラン 黄花淡黄無葉蘭
普通のウスキムヨウランは「薄い黄色」とは一寸言い難いと思うが、この品種の方は文字通り黄色である。
学名 Lecanorchis kiusiana f. lutea Y.Sawa, Fukunaga & S.Sawa
lutea は「黄色の」という意味の形容詞である。 分布 四国。普通のウスキムヨウランと混生して、広く分布している可能性がある。
生態と形態  次の点の外は、普通のウスキムヨウランと同じである。
・花と花茎など地上部全体が濃い黄色である。 ただし、唇弁と蕊柱は、普通のウスキムヨウランと同様に白色である。
・ウスキムヨウランは、唇弁の毛の先端部が赤紫色を帯びているが、 キバナウスキムヨウランの方は、殆ど見えない。
・花茎の上部は黄色であるが、下部にいくに従って緑を帯びる傾向がある。 これもキバナウスキムヨウランに含めた。
    ▼ 原記載(色の変化に関する部分)を引用する。    ▼ 原記載(色の変化に関する部分)を引用する。
Colour variations The stems and flowers of L. kiusiana f. kiusiana may vary in colour. The stem colour ranges from purplish-white to yellowish or brownish-white. The sepals range from pale yellowish-brown to purplish-white and the petals are sometimes pale yellowish brown. The anterior portion of the labellum may be reddish-violet. In f. lutea, however, the stems and flowers are bright yellow except for some white on the labellum and a white column. The stems and seed capsules of both forms turn blackish to purple-black after flowering. The bright yellow colouration of L. kiusiana f. lutea, resembles that of L. suginoana (Tuyama) Seriz. f. flavaSeriz. and f.suginoanagrowing in Kochi Prefecture (Sawa 1987). L. kiusiana f.luteais easily distinguishedby the fleshy, sinuate to irregularly dentatelabellum with long papillose hairs, and 3-lobed column with and an acute mid-lobe.


花期 5〜6月(普通のウスキムヨウランと同じ)

参考文献・サイト A new form of Lecanorchis kiusiana (原記載)

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編


2018/5/20

 普通のウスキムヨウランに交じって、その品種であるキバナウスキムヨウランが生えていた。

 唇弁は、普通のウスキムヨウランと同じように白色である。 唇弁の毛が目立つが、先端が赤紫色を帯びることはない。


2018/5/27 photo by Kamei

  一週間後に再度訪問して撮った写真を、友人から提供していただいた。満開の状態だ。

2018/5/27 photo by Kamei 2018/5/27 photo by Kamei 2018/5/27 photo by Kamei

  この個体は、唇弁の毛の先端部の赤紫色が僅かに残っている。




2017/5/28

 花茎の上部は黄色であるが、下部にいくに従って緑を帯びる傾向がある。 これもウスキムヨウランに含めた。

 唇弁の毛の先端が赤紫色は殆ど見られない。

色はいろいろ

普通のウシキムヨウラン(左)と
キバナウスキムヨウラン
普通のウスキムヨウラン(左)とキバナウスキムヨウラン
 ウスキムヨウランは、和名の冒頭の「淡黄」が表すように、淡い黄色が基調であるかもしれないが、 やや褐色や緑色が滲んで複雑な色をいている。
 決して一律ではなく、花(唇弁と蕊柱と除く)の色彩は変化にとんでいる。 黄色、褐色、紫色などの色素が混色されていて、どの要素が現れ、 あるいは、隠され、また、強く出るか、薄く出るかによって、微妙な違いが現れる。
 その変化の幅は非常に広いが、 キバナウスキムヨウランは、その内の黄色の要素のみが強く発色された、極端なものだと言えるだろう。

 ウスキムヨウランに限らず、ムヨウラン属全体について、この傾向にある。
 「キバナ」という名の付く品種にしても、 キバナエンシュウムヨウラン(エンシュウムヨウランの品種)やキイムヨウラン(ムヨウランまたはエンシュウムヨウランの品種)などがある。
 ムヨウランの1種をとっても、 茶褐色と基本として、 赤味の濃いもの紫色の濃いものがある。

2018/5/28

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