和名 カンラン 寒蘭 花が寒い時期に咲くから。
高知県産のものは土佐寒蘭と称して、多くの愛好家がいる。
学名 Cymbidium kanran Makino
分布 本州(静岡県以西)、四国、九州、琉球列島。外国では、中国南部、台湾、朝鮮済州島。
生態と形態 暖温帯〜亜熱帯の常緑広葉樹の、やや乾燥した林床に生える。 シュンランと分布が重なることもあるが、カンランは、平野部に近い、暖かい場所を好む傾向がある。
新旧の球茎が地表に連なって、肉質の太い根を多数地中に伸ばし、角質で線形の葉を数枚つける。
花茎は球茎の基部から出て、高さ20〜60cmとなり、3〜15個の花をつける。花は芳香があり、色は変化に富む。
花期 10〜1月
参考文献・サイト
ホームページ「野の花賛花」のカンランの頁(野生で開花しているカンランは珍しい。)

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編カラー版 野生ラン(家の光協会出版)


2007/11/8

人家に近い里山に数株あったが、どれも花茎はあがっていなかった。

なめらかで、しなやかな曲線を描く。


2007/11/21

今年、芽をだしたもの。この時期、ラン採りに狙われる。


2007/11/28 @牧野植物園(高知県) 2007/11/28 @牧野植物園(高知県)

カンランとシュンラン 葉の違いは?

 カンランは花が咲いておれば、 シュンランの葉脈は白く透けて見える。 シュンランの葉脈は白く透けて見える。 シュンランとの区別に悩むことはありません。 カンランは秋ごろ、細長い花茎を伸ばして少なくても3個、多ければ10個を超える花をつけます。
 これにたいしてシュンランは春、太く短い花茎に花を1個だけつけます。たまに2個をつけるものもあるようですが、これは例外です。
 しかし、花をつけたカンランに出会うことは望めません。私は30年ほど昔いい香りのもとを探して見事な花をつけて株を目にしましたが、後にも先にもこれっきりです。  シュンランはそんなに珍しいものではありませんが、充実した株でも花を咲かせないことがあります。ある程度の日照がある方が花つきが良いようです。

 花がないときでも、シュンランとカンランとを見分ける方法はあります。 左はカンラン、右はシュンラン。 シュンランの葉は鋸歯(ギザギザ)が目立つ 左はカンラン、右はシュンラン
シュンランの葉は鋸歯(ギザギザ)が目立つ。

 1つのポイントは、葉の縁のギザギザ(鋸歯)のあるなしです。シュンランには肉眼でもわかるほどの、はっきりとした鋸歯があります。指で軽くしごくとザラザラした感じがあります。 カンランにはこのようなはっきりした鋸歯はありません。触ってもザラザラ感はありません。ただし、先端部分には多少の鋸歯はあります。
 2つめのポイントは、シュンランは葉脈が白く透けて見えることです。とくに逆光だとはっきりします。カンランの葉は肉厚なのか、このようなことはありません。

 もしカンランの栽培をお望みでしたら、秋の展示会で花が咲いた一鉢を購入されるのが良いでしょう。一昔前なら50万円を超すような名品が1万円もあれば手に入るそうです。 山で採った株に5年後に花を咲かせたとしても、タダのものでしょう。山で咲いてこそ宝物です。

2010/7/10

inserted by FC2 system