和名 ホソバシュンラン 細葉春蘭
学名 Cymbidium goeringii var. angustatum F.Maekawa
 なお、 日本のランハンドブック(文一総合出版) で遊川知久氏は、シュンランの品種とする考えを出している。
 YList は、C. goeringii (Rchb.f.) Rchb.f. var. serratum (Schltr.) W.S.Wu & S.C.Chen を採用している。
分布 四国(高知県、徳島県)
生態と形態 シュンランと比較して、葉の幅が狭いことが特徴である。
また、萼片と側花弁の幅も狭い。
花期 3〜4月

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編


2009/3/24

シュンランと比較すると花弁の幅も狭い。長さはほとんど同じ。

葉の幅は約4mm。3mm程度のものも混じっていた。


2009/3/18

葉の幅は狭いもので4mm。広いものは6mm。

萼片と側花弁は、こちらもシュンランより狭い。

葉の幅3mm ほんと?

 シュンランの変種としてのホソバシュンランというからには、「この春蘭は葉が細い」というだけではダメで、一定の規格にはまらないといけないのですが、 それがあまりはっきりしてないようです。
 ホソバシュンランの葉の幅については、「2〜3mm」「3mm前後」「4mm以下」「5mm以下」と諸説あります。
 自生地で私が見た開花株の多くは、4〜6mm幅の葉をつけているものがほとんどでしたが、 すべての葉の幅が4mm以下の基準を満たす株をやっと1つだけ見つけて写真に収めることができました。
「3mm前後」の条件を満たすものもありましたが、それは十分に成長していない株で花はつけていませんでした。
 普通のシュンランの葉は幅が10mm前後から広いものは15mmありますから、それと比較すると6mm幅でも細葉であることは間違いないのですが、 ホソバシュンランの範疇に入るか、どうか。

 花については「シュンランとあまり変わらない」としながらも、いくつかの特徴が挙げられています。
 シュンランにくらべて「やや小型」「萼片と花弁の幅が狭い」など。 左はシュンラン。右はホソバシュンラン。唇弁とずい柱は取り除いてある。 左はシュンラン。右はホソバシュンラン。
唇弁とずい柱は取り除いてある。
 二つの花の萼片や側花弁を比べてみると、シュンランのが丸みをおび、ふっくらしているのに対して、ホソバシュンランの方は細長く、やせた感じをうけます。 ホソバシュンランの花被片は長さは少し短いだけですが、幅がより狭いことが原因です。 長さに対する幅の割合(表の赤字の数字)が小さいことでよく判ります。
シュンラン ホソバシュンラン
背萼片 長さa 28.728.2
幅 b  11.98.3
b/a 0.410.29
側萼片 長さc 29.829.5
幅 d 11.17.7
d/c 0.370.26
側花弁 長さe 23.822.2
幅 f 8.86.8
f/e 0.370.31

長さ、幅の単位はmm


2009/3/26


図鑑の取り上げ方


原色日本のラン 前川文夫著 成文堂新光社
著者はホソバシュンランの命名者である。

 Cymbidium goeringii var. angustatum F.Maekawa
 高知県の東部にはシュンランの細葉のものがある。ことに安芸郡の伊尾木川の上流には集中的に産する。地域的に明瞭なので、1つの地方的な集団として変種に扱った。
 葉は狭く、径2-3mmでジャノヒゲをみる感がある。花は全体がやゝ小形という以外に差はみられない。

原色野生ラン 橋本保・神田淳著 家の光協会

 シュンランの細葉変種で、葉の巾は2〜3mmにすぎない。花もやゝ小形。高知県東部に自生する。
 台湾産のカヤバシュンラン C. formosanum var. gracillimum も葉巾3mmぐらいのものがあり、よく似ているが、 これはシナシュンランの変種とされるもので、母変種と同じく、萼片が狭卵形または狭楕円形の点が日本のシュンランの倒狭卵形と異なる。

日本のランハンドブック 遊川知久 解説 文一総合出版

 葉の幅が4ー6mm と狭い品種。高知県と徳島県にしか見られない。
  註:解説者は、シュンランの品種とすべきだとの見解である。

2016/3/26


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