和名 ベニシュスラン  紅繻子蘭 
「ベニ」は花の色、「シュス」は葉の表面が繻子織を思わせることから。
学名 Goodyera biflora (Lindl.) Hook.f. 
種小名 biflora は「一対の花もつ」という意味。1〜3個の花を付けるが、2個の場合が多い。
分布 北海道(南部)、本州、四国、九州。外国では、朝鮮半島南部、中国、台湾、ヒマラヤ〜インドシナ。
生態と形態 広葉樹やスギの林床で、とくに沢沿いの高湿度の場所に生える。まれに古木の樹幹に着生することもある。
茎は地表を這い、途中から立ち上がって、数枚の葉をつけ、花期の高さは4〜10cmとなる。
葉は濃緑色で、紅を帯びることがある。また、葉脈に沿って網目状に白い斑が入ることが多い。
茎の頂部に花を1〜3個つける。典型的なものは、小種名 biflora が示すとおり、2個である。 花は淡紅色、長い筒状で先端部が開くが、大きく平開することはない。
花期 7〜8月

参考書: 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編、 カラー版 野生ラン(家の光協会出版)


2008/8/8

エノキの古木に着生している。本来は地生ランであるが、条件次第で木に登ることもある。

花は2つが基本(種小名 biflora は「一対の花もつ」という意味)。しかし、1つだけの時も良くあるし、まれに3つ咲かせているのを見ることもある。


2007/8/25 2007/8/9

果実期


2007/8/25

日本のランのうちでは、葉の美しさは一番。


ベニシュスランの暮らしを見る

最初から 全部見る

地生ラン、木に登る

 車道の側の小さな谷川の向こう岸に、一抱えもある榎の古木があって、その幹にベニシュスランがついていました。 榎の幹にベニシュスランが咲いていた。 榎の幹にベニシュスランが咲いていた。 地面から1mから高いところは3mのあたりまで10株ほどが花を咲かせていました。 この谷川に沿った、湿っぽい林床でベニシュスランをよく見かけましたが、樹幹に着生しているのは初めてです。

 充分カメラに収めてから車道に戻り、なにげなく榎を見上げるとここにもランらしきものが目に入りました。 高さ5mほどのところから枝がでていて、その上にひとかたまりに生えているのはミヤマウズラらしい! レンズをマクロから300mmの望遠にとりかえて撮ると、鮮明ではありませんが、ミヤマウズラの花茎7本が確認できました。

ずっと高い枝の上には、ミヤマウズラが群生していた。 ずっと高い枝の上には、ミヤマウズラが群生していた。  両方ともシュスラン属です。この属は日本に拾数種ありますが、唯一の例外であるツリシュスラン以外は、地生ランとされています。
 しかし、人間の画一的な線引きに抗議するかのように、ベニシュスランとミヤマウズラは地上を離れて、木の上で花を咲かせていました。

 シュスラン属は地生ランとはいっても、キンランやクマガイソウなどのように根が地中深く入り込んでいるわけではありません。 茎は落葉と地表の間を横に這い、茎からでた根も短く、わずかに腐葉土に入っている程度です。 苔むした古木の樹皮の上は、湿度などの条件が合えば、移住可能な場所といえるでしょう。

2012/1/25

inserted by FC2 system